就活生対象『エンジニアになるために』報告
2010年9月27日(月)に,就活生対象のイベント『エンジニアになるために』を開催いたしましたので,イベントの様子をまじえ,質疑応答や講演者から就活生へのメッセージをお送りいたします.
当日は,精密機械工学実験Bの初日にあたり,実験前に多くの学生に集まっていただきました.約50名ほどの参加数となりました.
▼イベント報告
▽開会の挨拶:戸井先生
今年度,学科就職担当の戸井先生より,お話がありました.
▽講演テーマ1「企業で求められる人材像と市場動向を知り,就職戦線に勝つ!」
講師:鳥海 史郎氏(1967年卒,1968年修了)
鳥海ネットワークファイリング研究所代表
質疑応答
Q1:OEMビジネスで部品や製品を売ってしまったら,自社で売る物がなくなってしまわないか?
A1:問題はない.売る物の権利は,特許権やOEM契約によってメーカが確保している.
▽講演テーマ2「企業が必要としている技術者」
講師:鹿熊 英昭氏(1966年卒)(かくま ひであき)
財団法人地震予知総合研究振興会 副首席主任研究員,(中央大学理工学部兼任講師)
質疑応答
Q1:大学卒業後の知識の半減期について毎年低下していると近い将来ゼロにならないか?
A1:基礎的な学識は何年たっても通用するのでその分野ではゼロにならない、しかし今まで絶対的な物理定数(アボガルド数など)と思われていた数値も最新の計測で変わる事があるので注意が必要。また電子工学などでは特に半減期は顕著で、数年で真空管、トランジスタ、IC,LSIなどと変化している。
Q2:柔軟に対応するにはどうしたら良いのか?
A2:何事にも好奇心を持つこと。大学での専門課程は2年間程度であり、この知識だけで一生その分野の枠内に留まるのはおかしい、何事にも興味を持つ事が柔軟な姿勢である。
▽講演テーマ3「就活を乗り越えた先にあるもの」
講師:宮崎 将哉氏(1986年卒)
精密機械メーカー勤務
質疑応答
Q1:品質を安定化するためにマニュアル化をしていますが、革新開発とのバランスはどうか?
A1:開発の中で、マニアルの無い新技術を入れ込むときは、プロトタイプ(試作品)を用いて必要な試験条件を設定しテストし市場問題を出さない確認が出来たものを新商品に取り入れ、アンバランスが起きないようにしている。
Q2:就職活動でマニュアルなどで対応している中、オリジナリティーを出すと言うことは?
A2:学業を通じて行った研究や専門知識について、自らが興味を持って面接官に説明できることだと考えます。
Q3:研究開発と言う言い方で、会社の中で研究と開発は分かれいているか?
A3:組織的には研究部門、開発部門は別れている。しかしどちらも生産技術とは関係がありつながっている。
▼出席した学生からの感想
イベント終了後,後日,参加した学生へアンケートを実施し,以下のような感想をもらいましたので,抜粋にて掲載いたします.
【参加した主な理由】
・ 就活の参考にするため(備えるため)
・ 少しでも多くの話を聞きたかったし,先輩の話に興味があった
・ 就職や社会人として働くことや,技術者として社会でどのような役割があるのかを具体的に思い描くため.
・ 面接時,どのような点を見ているのか?ほしい人材とは?
・ 学生時代にしなければならないこととは?
【感想】
・ 非常に良かった.楽しかった.
・ 必要としている技術者や必要とされる人材像がつかめた
・ 物事に対する好奇心や考え方.正しい答えなど無く,そこへどのように考えいかに近似出来るかという話に,当たり前と思う反面,改めてそのことを意識出来て良かった
・ 就活がゴールでないということ
【今後,OBの講演でやって欲しい内容など】
・ 最近卒業したOBから就活に関して聞きたい
・ 社会人は何を思って働いているのか最近すごく気になります
・ 学部卒でエンジニアとして活躍している人の話
【その他,聞きたい内容や在校生向けイベントで開いて欲しい内容】
会社内の雰囲気とか知りたい. 就活と学業の両立方法. 女子向けに化粧講座. 先輩方の今までに努力してきたことなど. 進学か就職かを決めた理由. 就活中の体験談. 卒業したばかりの人の体験談. 可能なら人事の方の話
▼講演者から皆様へのメッセージ
講演終了後,メッセージをいただきました.
講演していただき,誠にありがとうございました.
講演テーマ1:鳥海氏より
感想
就活の季節でもあり、ほとんどの学生が熱心に集中して講演を聞いていただいたと感謝しています。少し時間があれば、学生は、三人の講師と自由な話し合いを希望していたように思います。
学生へのメッセージ
今後の庶務的なフィードバックとしてご自分の性格、特徴、将来の志などを見直しておくことも必要でしょう。
講演テーマ2:鹿熊氏より
感想
具体的な目的を持っての参加のためか演壇から見ていても熱心に聴いている感じがして良い雰囲気であったと思われます。
学生へのメッセージ
就職に対して不安感がある事は当然だと思うが、恐れずに前向きな好奇心を持って当たる事が大切。ただ、自分がやりたい事と出来る事は違うということを自覚する必要はある。
企業の寿命を考えると今現在花形の職種が定年時まで同じとは限らない、これから成長する分野にターゲットを絞って探す努力も必要ではないか?
講演テーマ3:宮崎氏より
感想
耳を傾けてくれていた学生に感謝です。
学生へのメッセージ
将来を考えている君達に今回の話が何かに役立てば幸いです。応援しています。頑張って